成長ホルモン 注射 第二次性徴

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成長ホルモンと性成熟の関係について

 

次のカテゴリーで書きますが、成長ホルモンは成長期を過ぎた大人に投与した場合、それも中高年の成人に投与した場合に様々な作用を引き起こすことが知られています。

 

成長ホルモンの持つ様々な作用、これは成長ホルモン受容体という、成長ホルモンが結合する分子を発現している細胞が非常にたくさんあるからです。

 

 

しかし、全ての細胞が成長ホルモン受容体を出しているわけではありません。

 

たとえば皮膚組織においては、皮膚そのものである表皮は成長ホルモン受容体を出していませんが、その下の真皮と呼ばれる間質細胞群は受容体を出しています。

 

ですから、皮膚における成長ホルモンの作用は真皮の機能を強めてコラーゲンやヒアルロン酸の産生能力を高めて皮膚の弾力性とみずみずしさを上げたりするわけです。

 

・・・おっと、アンチエイジングに関する詳しい話は次のカテゴリーで触れますね。

 

 

ここでひとつ触れておきたいのは、低身長の小児に成長ホルモンを投与する場合に考えるべきもう一つの重要な作用についてです。

 

 

成長ホルモン(Growth Hormone; GH)という分子と非常によく似た分子でプロラクチン(Prolactine; PRL)という分子があります。

 

これらはどちらも下垂体から分泌されるのですが、プロラクチンの方はその名が示すとおりに乳腺発達に必須の分子です。

 

これが欠損するとおっぱいが出ませんし、分泌が過剰な人は妊娠していなくても乳汁が出ます。

 

また、乳腺だけでなく、卵巣、前立腺、子宮などの腺上皮の発達に重要な分子の一つであり、これらの腺上皮でプロラクチン受容体が発現しています。

 

 

実はこのプロラクチン受容体には、プロラクチンだけでなく、成長ホルモンも結合することができます。

 

つまり、成長ホルモン投与は成長ホルモン受容体を介して刺激を与えるだけでなく、プロラクチン受容体を介して刺激を与えることもできるのです。

 

 

これにより、思春期、つまり第二次性徴の時の乳腺や性器の発達も促進されると考えられています。

 

また、成長ホルモンはこれらの腺上皮を取り巻く間質細胞にも働きかけて腺上皮の発達をサポートしますので、乳房発達などがより積極的に刺激されるのです。

 

 

これは成長ホルモンが足りなくて低身長の人の第二次性徴をも助けてくれますので、患者さんの治療においては非常によい効果です。

 

(もともと、第二次性徴の時に成長ホルモン分泌が普通にある人と同じ血中濃度になるように投与することに危険性はないはずです。)

 

しかし、もしも乳がんや前立腺がんを持っている人に組換え成長ホルモン剤を大量に投与した場合は、癌の増殖を促す危険な作用となる可能性があること(理論上ですが)、念頭に置いておいてください。

 

 

・・・バストアップへの効果も期待できるわけですが。

 

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